定年後の第2の人生も視野に入ってくる一方で、リストラや親の介護、子どもの教育など、多くの不安や問題を抱え始める40代。そこからの長い人生をどのように「サバイバル」すべきかを指南した1冊である。著者は精神科医、大学講師、会社経営、文筆業など多方面の活躍で知られるが、意外にも「私は一生食っていけるだけの才能がないから、常に勉強をして生き残りを図っている」という。本書では、その試行錯誤の過去を自ら振り返るとともに、示唆的なアドバイスを多数展開する。 たとえば、これからの時代に必要なスキルは「試行力」だとして、もう不惑の年代だという意識は捨て、すぐに結果はでなくても「ジタバタと試行錯誤」を繰り返すべきだという。それが将来の糧になると。また、これからは臨機応変に対応できる、パソコンでいうOSの部分を鍛えておくことが大切で、40年生きてきてこしらえたOSは「バージョンアップ」すべきだともいう。 一方、著者は組織や家庭、メンタルの問題にも目を向け、若い世代の部下との人間関係の溝を精神分析におけるパーソナリティーの違いから説明して対処法を説いたり、引きこもりやうつ病、介護の問題における医者や専門機関の利用価値を読み解いたりもする。精通する分野の知見を背景に、次々と複雑な問題に指針を与えていく筆はあざやかである。 提示される人生の選択枝が起業か資格取得かに限られている点は窮屈な気もするが、ここで挙げた基盤スキル、心身の健康、部下や家族との良い関係などは、みな人生後半を実りあるものにするのに不可欠なものである。そうした「基礎固め」に本書は有益な視点を与えてくれる。(棚上 勉)
前向きにはなることが可能
40代をまだまだ若くこれからであり、一方若い世代を独特の精神科的な分析により、ごく少数の人間を除けばあまり伸びてこないと厳しく論じている。基本的に作者と同年代の40代にとり、なんとなくやる気をもたせる。そこが題名どおりのサバイバル心理学か。 とりたててこれはという点は少なくとも、なんとなくもう一度やるかという気にさせる本です。親の介護、子供の教育、40代以上の自殺予防等内容は多岐にわたる。
講談社
白いネコは何をくれた?
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